待降節 第一主日           2014年11月30日

                    時を思うとき

 地震・噴火、深海の巨大イカ、宇宙に目を向ければ小惑星探査機「はやぶさⅡの延期と自然界を巡るニュースがありますが、選挙、経済、政治、芸能ニュースで陰が薄いようです。世間の関心は「今、現在」に囚われ、遠い所の真実に目が向く人は少ないのでしょうか。「はやぶさⅡ」打ち上げ延期の理由は、「今」打ち上げると雲の中を通過する「時」に雷雲が発生し、機器の損壊を招く恐れがあるからです。聞けば当たり前の事ですが、夢も後回しとなりました。
       「時・とき」の大切さに目覚めさせるイエス
 「気をつけていなさい。そのときが何時なのか分からないから(マルコ13:33)」と、イエスは言われました。救い主の到来に「とき」を明確にされなかった理由は二つあります。神の業・働きは「時間と空間」に縛られず、人の知恵と力では推し測れないからです。もう一つは、預言者といえども「創造主ではない」というサムエルの事例があるからです。彼は、士師(民のリーダーとして国の政治の統治者・裁判官を兼ねる職)であり、預言者として神の声を代弁していた、12部族の長から近隣の国との戦争に勝つために王政を取るよう求められた時、始めは拒否し、次の時も同意しませんでした。けれども、主が「民の声を聞きれなさい」と介入したので、初代の王・サウロに油を注ぎ、王制をイスラエルに取り入れました。これは案の定、大失敗に終わります。サムエル記上8章を読むと分かります。王制の失敗を神自らが負います。

  この記述は聖書を読むに際して最も重要です。ここを読み落として旧約聖書を読むと
 旧約の神は恐ろしい神、新約の神だけが愛の神」ということになります。

        信仰は創造主の導きを信じること
 和紙・和食が世界無形文化遺産に選ばれました。文化は人の知恵と技術の蓄積の実、先人たちの功績です。文化は人の手で受け継がれ、神の計画は人類の責任に任された事柄、時系列の中で生起する事と時空を超える神の恵の時があります。

         メシア キリストの到来には二つの時と意味がある
  1、神の失敗を贖う時、人間が神に背く罪、失敗を繰り返すのも造り主の責任(エデンの園の出来事)・子供が過ち
    をおかすと親が賠償(贖う)責任を負うように、父なる神は人が贖えない出来事を正常に戻す責任を果たす時。
    その時、歴史の中に起きたこと:イエスの誕生

  2、神の責任を主が果たし、真の愛、贖いの業が成就する時:
キリストの復活の時

    目が開かれる時、変えられる自分と変われない心が分かります

    変われる事柄は自己責任、変われない自分(人間性)は命の与え主に委ねること
   イザヤは 「人間が神への道から迷い出て、心が頑なにして、であるあなたを畏れないようにされるのですか」と、  神から離反することも神の責任ではないかと問います(イザヤ63:17)。

    変われる人間/変わらないこと、変われる時/変わらない時間
     人は主イエス キリストの交わり、
新しいいのちの時に招かれています